熊本ラーメンに欠かせない!?黒マー油とは?起源や使い方を解説!
ラーメンに垂らすだけで、香ばしい香りと深いコクが広がる「黒マー油」。
「熊本ラーメン」ときたら「黒マー油」と考える方も少なくありませんが、そもそも黒マー油とはなんなのでしょうか?
「ただの調味油じゃないの?」「にんにくを焦がした油でしょ?」そう思われるかもしれまんが、実は違います。
今回は黒マー油の役割や起源、手作りの難しさ、おすすめ商品などをご紹介。
読み終わるころには、きっとあなたも黒マー油の奥深い世界に魅了されているはず!
黒マー油とは?

黒マー油とは、揚げたにんにくや数種類の香味野菜をブレンドして作られる香味油のことです。
お店によってごま油を用いたり、にんにく以外に長ネギや玉ねぎを加えたりなどのアレンジがあるようです。
焦げる寸前のにんにくを使用しているため、名前の通り黒色がよく目立ちます。
見た目のインパクトは抜群!
もちろん黒マー油は見た目のアクセントだけでなく、香りや味わいもほかの香味油とは一線を画しており、ファンが多いのも頷けます。
焦げたにんにく特有の香ばしさ、そして食欲をそそる芳醇な香りが特徴で豚骨スープとの相性は抜群なのです!
黒マー油はにんにく臭い?

黒マー油はにんにくを使用していますが、イメージするようなにんにく臭さはあまりありません。
熊本ラーメンとマー油を提供する某店舗では、にんにくが足りない!というユーザーのため、別添えとして生にんにくや揚げにんにくを別に用意しているくらいです。
黒マー油はガツンとした強いにんにくの味ではなく、香味野菜とにんにくの香ばしさや旨みなどが複雑に絡み合った味わいをしています。
この味わいは不思議なことに、豚骨スープに混ぜることで豚骨独特の臭みを消してくれます。
さらに、豚骨スープの持つまろやかなコクや風味を増幅させる効果も併せ持つ、まさに魔法の調味料なのです。
「マー油」の「マー」はどういう意味?
「マー油」は「魔法の油」を語源としています。
「魔油(まーゆ)」だと怪しげに見えてしまうことから、カタカナで表現するようにしたのだとか。
ちなみに、中国語に「麻油(まーゆ)」という言葉がありますが、関係はありません。
麻油はごま油のことで、今回のマー油とはまったくの別物なのです。
黒マー油の起源と発祥の地

「マー油」そのものは1955年に創業した、熊本ラーメンの先駆者たる「桂花ラーメン」が発祥です。
「魔法の油」を文字って生まれた「マー油」の名称も、桂花二代目旅井瑞代氏が名付けたとの記録が残っています。
熊本ラーメンに欠かせない存在として認知を広めたマー油。
今では各製造業者ごとのオリジナル製法によって「黒マー油」や「千味油(※)」など、名称を改めて拡大を続けています。
※味千拉麺のオリジナル香味油。
黒マー油を手作りするのは難しい?

黒マー油の基本的な作り方はシンプルながらも繊細な技術が必要なため、自宅での手作りは難しいです。
マー油に欠かせない「焦げ」ですが、ただ焦げさせれば良いわけではありません。
焦がしすぎると苦味が強くなりすぎますし、逆に焦がしが足りないと香ばしさが出ません。
また、香味野菜との組み合わせも、自宅での制作が難しい理由の一つ。
プロが個性を出すべく頭を悩ませるのが、やはり焦げの加減と香味野菜の組み合わせなのです。
マー油の生みの親である桂花ラーメンにおいても「にんにくだけで作った香味油は『にんにく油』『ガーリックオイル』というのが正式なところ」とし、マー油とは別物と称していますから、香味野菜なくしてマー油は生み出せません。
焦がしのテクニックや香味野菜の組み合わせなど、1から作るにはなかなかハードルが高いと言えるでしょう。
市販インスタント麺が黒マー油の「最適解」である理由

黒マー油を手軽に、しかも高品質で楽しむ最適な方法が、市販の棒ラーメンやインスタントラーメンです。
特に熊本ラーメンを謳う商品には本格的な黒マー油入りのものが多く、手軽に黒マー油を楽しみたい方にうってつけなのです。
商品によっては黒マー油を別添えしている場合があり、個包装された黒マー油は保存性にも優れており、使いたい時に使いたい分だけ使えます。
本格的な味わいを手軽かつ確実に楽しめるという点で、棒ラーメンやインスタント麺は黒マー油を楽しむ最適解と言えるのです!
知識を体験へ!今すぐ味わう黒マー油の深いコク

黒マー油について詳しく解説してきましたが、やはり百聞は一見にしかず……、いえ「一食」にしかずです。
黒マー油の本当の魅力は、実際に味わってこそ理解できるものです。
まずは手軽に手に入る棒ラーメンやインスタントラーメンから始めてみましょう!
そして機会があればぜひ、本場熊本のラーメン店を訪れてみてください。
職人が丹精込めて作る黒マー油の深い香りと豚骨スープとの完璧な調和を体験すれば、あなたはもう熊本ラーメンの虜に。
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